2017年04月13日

耳ラッパ

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レオノーラ・キャリントン「耳ラッパ」


なんというか、ぶっ飛び方が半端じゃないよね。この小説じたいをあえて説明するなら、 「不思議の国のアリス」のアリスが老婆になって、40度以上の高熱を出しているときに見た悪夢、みたいな(笑)
〜WEB すみ&にえ「ほんやく本のすすめ」〜


92歳の老婆が、友人に補聴器(=耳ラッパ)をもらい、家族に老人ホーム送りにされたことから生じる一大幻想絵巻。ボケ老人的な論理の飛躍が次々に繰り出される、自由連想じみた物語の奔放さは比類がない。
〜山形浩生氏(朝日新聞 2003.10.5)〜

http://www.kousakusha.co.jp/DTL/mimi.html


アマゾンで何か面白い本がないかを探していたら、気になる洋書が目に入る。著者名、Leonora Carrington。確か画家で同じ名前の人がいたよな、と思って調べてみるとやっぱり同じ人物だった。そうそうこんな変わった名前ないもんな。小説も書いていたのか、絵が魅力的なだけにどんな言葉で世界を表現しているんだろう? とそこから急に興味出て、でもまさか日本訳はないだろな、なんて期待なきサーチもあっさり予想が外れ、日本版の本も発見する(しかも絶版じゃない!)。それが「耳ラッパ」だった。レビューなんか見てもすごく面白そうだし。これ、即効読みたいリストに入った。4月中旬以降に、短篇集と「Down Below」という中篇くらいの小説が立て続け刊行されるみたいで、そっちもちょっと気になる。彼女はメキシコで制作活動をしていたイメージが強いから、メキシコ人だとばかり思っていたけど、実はイギリス人だったり。マックス・エルンストに傾倒し、恋仲になったとかで、フリーダ・カーロとどこか重なるところがあって不思議な感じもした。
幻想文学もしばらく読んでなかったから、ひさびさに面白そうなのを知れてよかった。


4月末に発売予定の二冊。
Complete Stories of Leonora Carrington.jpg
The Complete Stories of Leonora Carrington(Dorothy a Publishing Project)

Down Below.jpg
Down Below (NYRB Classics)
http://brbl-dl.library.yale.edu/vufind/Record/3885546
イエール大学のデジタル・アーカイヴ? みたいなページで以前の版のものが読める。

*画像はアマゾン.jpより
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2017年04月11日

世界の鉄道:サンタクルーズのビーチを走る列車(アメリカ・カリフォルニア州)

SCBG-Beach Train-Pacific Avenue-Santa Cruz.jpg
* 下動画からのキャプチャー画像


SCBG 2641 Leads The Beach Train Across Pacific Avenue, Santa Cruz, CA

海岸線を走る鉄道はけっこうあると思うけど、ビーチのウォーキングエリア、そのど真ん中を突っ切って走る列車って、今まで見たことが無かった。場所は、カリフォルニア中部にあるサンタクルーズというビーチ・リゾート(サンフランシスコの約100km南)で、The Santa Cruz - Big Trees and Pacific Railway という鉄道会社が観光用に走らせているもの。路線は山あいのフェルトン(Felton)という場所から海辺までの約13kmをつないでいて、通称ビーチ・トレインと呼ばれているみたい。椰子の木を背景に大きな列車がぐんと現れるのは何か奇妙な光景だ。このどでかいディーゼル・トレイン、車輌中ほどには乗客を沢山収容できるオープンスペース的な荷台みたいなのが連結されている。ちょっとアトラクション的要素もあって、確かに(何でもありな)観光列車なんだけどインパクトでかいというか、ビーチに列車は似合わないというか。


スピーダーという電動トロッコみたいな乗り物
Speeders-SantaCruz.jpg
Speeders Hit The Rails In Santa Cruz(画像は下記リンク先の動画から)
https://www.youtube.com/watch?v=kHQAO9y8rbU

上ビーチ・トレインの動画をいくつか見ているうちに、とある小さな乗り物が線路の上を走っているサムネイルが目に止まった。トロッコのような、あるいはゴーカートの鉄道版のような、変なシルエットをした車両がびゅんびゅんとレールの上を滑っている。調べてみると「スピーダー」という電動の乗り物で、軌道自転車(Draisine)の一種だとか。ピックアップトラック等の車体を一部流用し製造しているそうだ。レールバスの小型版みたいな感じで何かカワイイ。これに乗るとフェルトンからサンタクルーズまでを一気に走っていける。山から海までを満喫できて楽しそうだな、これ。

Speeder - wiki
https://en.wikipedia.org/wiki/Speeder

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2017年04月09日

近々、アンナ・カヴァンを

けっこう書きたいことが沢山あって、下書きも二、三十溜まっていたり、さらに英訳もそれ以上に平行してたりするうち、多々追いつかないものが増えすぎて、かえって全部が止まってしまったりする。アンナ・カヴァンの短篇も少しづつ訳せてきたので、全部とはいかないけど、部分部分でその訳もアップできればいいな。
カヴァンの人気ある短篇集「ジュリアとバズーカ」に収録の「A Visit(訪問)」から冒頭の部分を少し。


ある暑い夜、一匹のヒョウが私の部屋へと入ってきた。そしてベッドに乗るや、私のそばで横たわった。私はうとうとしていて、はじめのうち、それがヒョウだとはわからなかった。あまりにも暑かったせいで、家の扉を開けっ放しにしていた為、大きく、柔らかな足をもった生き物が家の中を音もたてずにそっと歩きまわる物音を夢の中で聞いているようだった。
One hot night a leopard came into my room and lay down on the bed beside me. I was half asleep, and did not realize at first that it was a leopard. I seemed to be dreaming the sound of some large, soft-footed creature padding quietly through the house, the doors of which were wide open because of the intense heat.





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