2017年02月24日

深夜0時の秒読み


村上春樹さん『騎士団長殺し』発売カウントダウン in 紀伊國屋書店 新宿本店

今の時代、本の発売日ちょうどの午前0時に並ぶようなことがあるのか。すごい。
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2017年02月07日

RTリポート:チェチェンの今


Chechnya: Republic Of Contrasts (RT Documentary)

ロシアにめちゃめちゃやられてたチェチェンだけど、こうやってみるとだいぶ復興してきているんだな(RT・ロシア側メディアの目線とはありつつ)。にしても、エキゾチックというかイスラム色がこんなに強いところだとは知らなかった。思わず見入ったのがチェチェンのファッション。シルキーなコーカサススタイルのブルカをかぶった女の人がめっちゃきれいで、ロシア系 + イスラムのファッションって最強かも。6'30" あたりから登場するニュース・キャスターのミラーナ・マナエーヴァの美人なこと。美女のロシア語ってすごいカワイイ。
チェチェンの音楽シーン紹介ではクラブでピンク・フロイドの「アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール」を演奏してるロック・クラシック世代の年配ミュージシャンを映していたりもした。最後に流れるグロズヌイの夜景、モスクや街のイルミネーションはほんときれいだ。

MilanaManaeva-ChechnyaRepublic.jpg
上動画のキャプチャー画像。


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2017年01月05日

終末旅行

Manga-SyojoSyumatsu.jpg

普段漫画をほんと読まないから、どういうのが人気あって面白いのかさっぱりわからないんだけど、最近知った「少女終末旅行」というのがなんか新鮮だった。で読み始める。

物語は女の子二人が広大な廃墟世界にさ迷いこんだところから始まる。ケッテンクラートというバイクと戦車が合体したようなケンタウロス的な乗り物に乗って、ただひたすら移動し続けるというもので、無人の世界に残された二人が虚脱感ある短い会話をしながら、ゆっくりと展開していく感じがなんかいい。カフカやアンナ・カヴァンの不条理世界と近い感触。


少女終末旅行 by つくみず(くらげバンチ)
http://www.kurage-bunch.com/manga/shojoshumatsu/
ここで連載? 試し読みできる。




昨年のラノベコーナーの売り場は約4分の1がネット小説だったが、今年は大手レーベルもこぞってネット小説を出したこともあり、ネット小説の比率は半数に達したという。

17年もネット小説の席巻続く 好みは恋愛よりお仕事?(毎日新聞)
http://mainichi.jp/articles/20161229/dyo/00m/200/037000c

本屋に行くと、ラノベコーナー以外でもマンガの表紙みたいな小説文庫が沢山並んでいてびっくりする。ネットにあるコンテンツが本になっていってるみたいで、そういう流れも一極集中から多極化しているのかな。ネットが後から現れた世代の人は、ネットだリアル(実物)だみたいな、こじれたこだわりを持つのだろうけど、生まれたときからすでにネットのある世代はネットも実物も同じ感覚なんだろうな。マテリアルの違いなだけで、中身は同じだろ、と。



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2016年12月31日

轟!合唱團


Wham! - Freedom

今年は年明けに、70年代を代表するシンガー、デヴィッド・ボウイの訃報があり、そして年末には80年代の象徴的なグループ、ワム! のジョージ・マイケルが亡くなったというニュースがあって、一年で十年分の月日が流れたような、そんな時間の凝縮があった風に思えた。
で、ひさびさにワム! でも聴いてみようとユーチューブで彼らのMVをいくつか見ていた。あんまりよく覚えてないけれど、歌謡曲全盛だった日本の音楽シーンのなかで洋楽のポップスがそれに負けじと支持を得ていたのがワム! だったような記憶がする。当時は気がつかなかったが、今改めてみると、ジョージ・マイケルってこの頃からやっぱりそっちの気があったんだなと、目つきや仕草ででわかったり、まぁどうでもいいような発見あり。この曲、モータウン・サウンドがベースになっていたんだな。

そういやワム! のレコジャケはピーター・ザヴィルが担当している。彼らはティーン・若い層向けのアイドル・グループだったけれどもレコジャケではなるべく二人の写真を使わないようにし、無地やグラデーション(これって多分ゲイ・カラーのレインボーを表しているんだろう)とロゴ・マークだけでデザインしたものになっている。ポップアイコン的タレントをアーティスティックに装う、こうしたヴィジュアルのあり方は、わりとその後のデュオ・グループや(日本のJ-POP)アイドルなんかにも影響あったんじゃないかと思う。それも元をたどればビートルズの「ホワイト・アルバム」に行き着くんだけれど。

ちょっと話それた。それで「Freedom」のMVを見て、あれ、こんなんだっけ? とちょっと僕の記憶にない映像がありそっちの方が面白かった。すっかりとデジタル映像に慣れた今の目からすると、ビデオorフィルム(?)からデジタル変換した粗く濁りあるムーヴィーはノスタルジックそのもの。このMVは、ワム! が中国公演を行ったときのドキュメント仕立てになっていて、今の経済発展した中国とは全く違う世界で、多分、多くの日本人のイメージとしてある中国像そのままの姿だと思う。そしてなんかいいんだよな、この人民服と自転車の混雑。まだ米ソ冷戦の時代で、共産圏と資本主義の対立が明確だった頃、規制が厳しい中での中国公演だったろうけど、こうしてMVの中でそのときの記録が見れ、壁の向こうだった世界がのぞけるのは何か思考が飛ぶような感じ。特に1'25"あたりに映る入国審査のシーンなどは、閉ざされた国を「通過」する一種の緊張感から解き放たれ、喜ぶ姿がいい。この数十年で、がらっと変わった世界(先進国と新興国のRise and Fallと地政学的ポールシフト)と重ね、ぼんやりとその映像に耽ってみたり。世界は一つになんかならず、分裂したままでいいのだと思う。



海外記事をまとめ、日本向けにアレンジしたのがあった。こういうのがすばやくできる英語力、やっぱり必要だな、と。


 北京公演には、1万5000人が来場。当時は緑やグレーの地味な色合いの服が主流だった時代で、肩幅の広いジャケットを着て脱色した髪の毛を揺らして踊るジョージ・マイケルさんと相棒アンドリュー・リッジリーさんの姿や、肩を露出したトップスに水玉模様のミニスカートのバックダンサーを見て、聴衆は困惑を隠せない様子だったという。また、会場にはたくさんの警官が配置されており、物音を立てたり、立ち上がったり踊ったりする客は制止された。これは、興奮した客を抑えられなくなること、暴動に発展する可能性を恐れたためだった(AP)。

ジョージ・マイケルさん死去に中国人が抱く特別な感情
「中国を変えた」ワム!の85年公演

http://blogos.com/article/204035/



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2016年12月27日

Hoshino: こんな万年筆が欲しかった

pen-2016.jpg

ノートに何かを書く場合(特に文章を)、万年筆を持つとなぜかボールペンよりも、ちゃんとしたものが書けるような錯覚になるのが不思議で、そうした効果を期待しているわけでもないが、この数年は万年筆を使うようになった。これまではウォーターマンのスケルトンがお気に入りだった。軽くて使い勝手もよく、何よりもカジュアルに使える。高価なものや金属の重厚なものだったりすると傷の心配をしてしまうし、手に持つ前に何か気後れしてしまって、結局使わないままインクが固まってしまい、手入れにまた一手間かかる。普段、毎日使用する分には、あまり値のはらないもので十分だろうと思う。

で、もうひとつカジュアル使いが楽しくなりそうな万年筆をみつけ、最近はそっちを使うようになった。パイロットの「kakuno(カクーノ)」というやつ。文具マニアの間ではわりとよく知られている一本みたいで、評判も高かった。値段は安いがワンクラス上のペン先を使っているとかで、確かに書き味も滑らかでいい。玩具のようなシルエットや色のバリエーション等、カワイイのが魅力。この本体にインクカートリッジではなく、コンバーターを付けると最強になる。最近はカラフルなインクが幾種類も出ているので、文字色も気分に合わせ楽しめたりする。僕はやや緑がかったブルーが好みなので、それを使っている。パイロットの万年筆は、カートリッジ径が全て同一規格になっているため、インク交換の際にサイズが合わなかったりすることがなく、この辺は僕のようなビギナーにとってはすごく助かる。




文具話ついでにもひとつ。先月発売になったユニークな色鉛筆「花色鉛筆」。花色に合わせた色付の軸、そしてその削りかすが花びらの形になるというアイデア商品。これすごくかわいい。製品の量産化するにあたり、クラウドファウンディングで資金を集めたというのも今の時代っぽい。

sakura.jpg
flower.jpg
*写真は下記サイトより

花色鉛筆
https://trinus.jp/developments/1?topic=40



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2016年12月26日

食事に関する二つの写真作品


気になった海外記事の紹介を兼ね、その訳文をアップしようと思っていたのがひとつあって、それに関連した、もうひとつの面白い作品を見つけたので、あわせて軽く書いておこう。
その、ちょっと気になっていたものは、小説のなかで主人公が食べた料理を再現した「Fictitious Dishes(架空の料理)」という写真作品。現在NYでデザイン・ディレクターをやっているディナー・フリードさんが、学生時代に始めたシリーズ。これは来年どこかでもう少し多めに書いてみたい。そしてもうひとつは、「A year of killing」というタイトルでHenry Hargreavesさんが撮っているもの。これは死刑囚が最後に食べた食事を再現した写真シリーズ。こういう情報を先にインプットしてしまうと、どんな美味そうな料理だってとたんに味を感じなくなるような、なにか殺伐としたものを感じてしまう。
海外の人って、文書などの記録を元にして視覚的な再現をし、そこに自分の意図やテーマをうまく絡めるのが得意だな。思いつきや好きなものを、ただ気ままに描いたり(撮ったり)、奏でたりした偶発的な表現も悪くはないが、それだけだと何か物足りない、というかそのうち行き詰る。感覚的な表現と言語を伴った論理的な表現のバランスを、自分でももっと考えなければと思いながらこれら二つの作品を見ていた。


FictitiousDishes-CatcherintheRye.jpg
"The Catcher in the Rye" J.D. Salinger
スイスチーズのサンドウィッチと麦芽入りミルク。
サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」から。15章に出てくるシーン。

Dinah Fried - Fictitious Dishesより
http://dinahfried.com/Fictitious-Dishes



AYOK_Oscar_Ray_Bolin_Jr..jpg
Oscar Ray Bollin Jr.死刑囚(53歳・薬殺刑)

2016年に死刑を執行された人たちが最後に口にした食事を再現した。死刑囚が食べたメニューは公文書になっていて、見ることができる。

死刑囚の最後の食事 写真家が再現したリアルな現実
https://www.buzzfeed.com/bfjapannews/the-last-meals-of-prisoners
写真と付随する囚人のデータを見ていて、ふといいなと思ったことは、同じ時代に同じ社会で生きた人の記録を(たとえ犯罪者であれ)きちんと残し、それをその地域に住む人々に対し公開できるような仕組み・体制が極自然に、当然のようにあるということ。死を忌み嫌い遠ざけ排他するような社会に、人間的なものなんてあるわけがない。

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2016年11月27日

ヴィヴィアンの息子はアナーキー(2)船の上で


BURN PUNK OCTOPUS TV live stream 26th November 2016
(火を放つのは 3'40" あたりから)


昨日のlog「ヴィヴィアンの息子はアナーキー」の顛末。
http://tavola-world.seesaa.net/article/444345014.html


本当に燃やしてしまったのか。
てっきり、どこかの広場でやるのだと思っていたら、テムズ川に浮かばせた船の上で実行していた。誰も手出しできないように、なのに加え、見せ方としても上手いな。
見ていて、オノ・ヨーコ「グレープフルーツ」に添えられた彼女のコメントを思い出す。

"Burn this book after you've read it." -- Yoko


BURN PUNK OCTOPUS TV live stream Vivienne Westwood Speech
https://www.youtube.com/watch?v=KbAb1Til8Pc
ヴィヴィアン・ウェストウッドも別の場所で演説していた模様(彼女がデザインした古い服もその対象になっていたのに)。親子でほんとアナーキストだ。ものわかりのいい大人ばかりだから、こういったちょっとおかしな大人がいると、何か安心する。様式化してしまったものは、たしかにつまらない。

*パンク・ムーヴメントが吹き荒れていた1970年代半ばのイギリスは、1975年に(EUの前進)EEC加盟を継続するかの是非を問う国民投票を行い、残留を選択した。奇遇にも今年2016年、イギリスは、EU離脱を巡る国民投票を行い、今度は離脱を決めた。「パンクの遺産を燃やす」という彼らのパフォーマンスは、何か時代の機運と重なるような感じもする。グローバリゼーション(EU)に参画し、イギリスの若者を奴隷のように扱うことになる政権(後の80年代サッチャー政権につながる)に対する若者の態度がパンクの原動になるものだった。ヴィヴィアンは保守になった当時の世代に対して、何か危惧を抱いているような。


she said: This is the first step towards a free world. It’s the most important thing you could ever do in your life.”

Punk funeral: Joe Corré burns £5m of memorabilia on Thames
https://www.theguardian.com/music/2016/nov/26/punx-not-dead-joe-corre-burns-memorabilia-worth-5m-on-thames
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2016年11月26日

ヴィヴィアンの息子はアナーキー



マルコム・マクラーレン氏の息子であるジョセフ・コー氏は24日、主流派が支配する音楽業界に対する抗議として、数百万ドルの価値があると見られる同バンドのコレクションを燃やすと述べた。

コー氏は、セックス・ピストルズのレコードや衣装、その他ゆかりの品を、バンドのデビューシングル「アナーキー・イン・ザ・U.K.」がリリースされてちょうど40年に当たる26日に焼却する、としている。コレクションの総額は500万─1000万ポンド(約7億─14億円)と見られるという。

コー氏は、「長い間、それらをどう処分すべきか考えていた」とした上で、「『パンクは死んだ。若い世代をだますのをやめよう』という良い機会」だと考え、焼却することに決めたと会見で述べた。




セックス・ピストルズの記念品焼却へ、マネジャーの息子が宣言(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/pistols-idJPKBN13K0B6


これちょっと気になっていたニュース。
マルコム・マクラーレンといっても、今はぴんとこない人は多いだろうから、マルコムとヴィヴィアン・ウェストウッドの息子といった方がわかりやすい。なんでも、国(体制側)が主導して、パンク・イベントを行うことに対しての抗議パフォーマンスだそうで、ピストルズの「アナーキー・イン・ザ・UK」のアセテート盤(テストプレスみたいなもの)を含む自身の貴重なパンクレコード・コレクションを燃やすぞ、と本人は豪語している。

ムーヴメントが起こった当時は、パンクなんて、と蔑まれていたけれども、マイノリティだが常に若者に支持され続け、それが数十年も経つと国の文化の一部として認められるようになった、というのは不思議なものがある。貴重な記録として大事なレコードだとは思うが、「体制側に対する反発」という点を考えればジョセフ・コーの考え方も筋が通っているし、何でもかんでもをぶっ壊して否定した本来の「パンク・スピリット」って何だった? 思い出せオマエら、っていう問いかけも多少はあるのかな? 少し考えさせられるものがある。 何十年後かに、こういったレコードが博物館に収まっているよりも、みんなの見ている前で激しく燃えて消えてしまったほうが、かっこいいなと思ったりした。守るべきものは「物」なのか「精神」なのか? てな感じで。"Anarchy" in the UK の意味をもう一度。



ピストルズのマネージャーの息子、
今月末燃やす予定の”世界に1枚しかないピストルズのレア盤”を動画公開!

http://ro69.jp/blog/kojima/151722

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2016年11月10日

鎖国の時代・ローカリゼーション



やっぱり、トランプ勝利、期待どうりの、円高と日経平均の暴落劇でした。貧富の差が拡大している事も、トランプ勝利の要因です。高所得者層だけが、汚職まみれのヒラリーを支持していた事で、ヒラリーを支持したメディアを、そもそも信用しなかった、米国民は賢いと言えます。


■ 「米国民は賢い」(相場コラム、より)
http://blog.livedoor.jp/landsky/archives/52096025.html

もう10年近くこの相場コラムさんを見ているけれど、大相場のときは絶対に予想を外したことがない。今回も11/2の時点で「トランプ勝利で恐怖のどん底へ」という予想を書いていたので、まさに的中。(資本家が大株主の)大手メディアが流す情報や世論誘導に、僕らはついひっかかってしまう。だけれども、チャートや指数からはじき出した数字を冷静に分析すると、けっこう世の中の逆を行く見方になってしまったりする。また、そこに自分のお金を賭けなんてことをするのは、とても勇気がいる。金が絡むとどうしても判断力も狂ってくる。それを乗り越え、都度正しい判断をするのは容易なことじゃない。相場で勝つためには、「みんなと一緒」ではだめで、いかに人と違うかが大事。そして世の中全ての人とは違った意見だったとしても、自分を信じて貫かなければいけないので、常に孤独だったりする。そして多くの人と反した、自分の予想が的中したときの爽快感というのはたまらなくいいもので、特に暴落相場での売り浴びせを経験すると、ちょっとサディスティックになってしまったり。けっこう精神が磨り減るものだから、長く、しかも安定した予想を出し続けるのはほんと大変なんだよな。


今回の大統領選はたくさんの伏線があった。さかのぼって、スノーデンの告発は、きっとメディアや現民主党政権への疑心暗鬼を生む大きな引き金になったし、そのあとにパナマ・ペーパー、Brexitが続いて一部の特権階級に対する不満とアンチ・グローバリゼーションの流れ、選挙の追い込み期間にはウィキリークスの暴露、とどめはトランプへの暗殺未遂事件、これでほぼトランプ優勢の流れに傾いた感じがする。でも、(ウォール街や金融資本のひも付き)メディアは直前までヒラリー優位の報道をしていた。現在アメリカに住んでいる人や、かつて長く生活をした人には、そうした報道はうそ臭くみえるんだと思うけれど、それ以外の世界中の人々はヒラリー優位にどうしても見えてしまう。トランプがどんな政策をするおかまったく未知数だけど、少なくともグローバリゼーションの最終仕上げには一旦歯止めがかかったとは思うので、意外と今回のアメリカの選択は悪くないようにも思えたり。知性のグローバル化は歓迎だけど、金融や資本のグローバル化には反対だ。これまでの既定体制を踏襲するヒラリーよりもトランプという劇薬で、ちょっと世界がざわざわしそうなのはわりと面白くなるように思う。トランプ自身も、自分への票が単に「ヒラリーに対するNO」だったというのは、わかっていそうだし。

特にウィキリークスの影響は大きかった。アメリカの大統領選挙の行方最も劇的に変えたのは、大手メディアじゃなく、アサンジの投下した「ヒラリー・メール」だった。これはヒラリーへの票を相当にもいだと思う。もしこの援護射撃がなければ、トランプはここまで優位に勝てなかったと思う。こうしてみると、アサンジはアメリカ大統領候補を一人潰したという成果(?)がついたことになる。しかし、こんだけ、アンチ・ヒラリーでやっていたんだから、もしヒラリーが当選したらウィキリークスは相当圧力がかかってたんだろうな、と思うとけっこうアサンジが一番ホッとしてるんじゃないかと。今回は、権力者や多勢になびく人ではなく、世の中の逆を行くような人が勝利したわりと面白い選挙だったな。



大統領選でトランプが勝つと、世界は「新ヤルタ体制」と呼ぶべき新たな状況に転換する。


田中宇の国際ニュース解説、より
http://tanakanews.com/
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2016年11月01日

何か方程式みたいだ




No link between Trump & Russia
No link between Assange & Russia
But Podesta & Clinton involved in selling 20% of US uranium to Russia

(*ジョン・ポデスタ)

https://twitter.com/wikileaks/status/793268442329735168

先々月、ウィキリークスは創設10周年を記念し、ヒラリーに対する暴露を6段階(だったかな?)に分けて公開してゆくぞ、というメッセージを出していた(海外の主要メディアはもちろん連日この様子を伝えている)。これだけ、ヒラリーの裏の顔が知れ渡ってしまうと、たとえ(不正な集票マシーンを駆使し)選挙で勝ったとしても大統領としてやってゆくのは難しいだろうな。国内は折り合いがついたとしても、外交的にはメッセンジャー程度の扱いでしか認知されないような気もする。それだけとってみてもウィキリークスの功績は(そう目には見えないけれど)大きいように思う。考えてみれば、次期アメリカ大統領候補に向かって正面攻撃をしているわけだから、そうとう裏からの圧力はあるだろうと思う。

はじめは、ウィキリークスの背後には大きな組織があるんじゃないかと思っていたけれど、アサンジの方針やジャーナリスト(本来の肩書きはそうなのだ)としての使命感なんかを考えてみると、どうも固定/特定した資金提供者がいるんじゃなく、その都度得た情報を自分の価値観に沿ってアッセンブルしているだけのように思えてきた。組織としてウィキリークスの運営もやっていかなければいけないだろうから、少しは譲歩したり情報提供元の条件を飲んだりはしているだろうが、譲れない核たる部分は決して失ってはいないんじゃないかと。アサンジは天才だから、彼のやり方は一般の人にとって受け入れがたいところは多少ある。ブライアン・イーノもチョムスキーも、ヴィヴィアン・ウエストウッドも彼の支持者だもんね。


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