2017年01月28日

世界の鉄道:火力発電所を背景に走る保線車両(中国遼寧省・阜新)


China - Fuxin 11 - Maintenance train - November 2012

以前、バングラデシュやインド、ベトナムに行って、各国それぞれの特徴をもったレンガ工場の写真を撮っていた。視界に広がる砂地と赤レンガの色世界は、どこか現在とはちがう中世の時代へタイムスリップした感があって、そこで造られたレンガひとつひとつに人間が持つ原始的なパワーが閉じ込められているように思えた。それらを撮ったあとしばらくは、何に関してもあまり興味がもてずにいた。そうした中で次は何を撮ろうかと色々考えていたとき、中国の炭鉱や露天掘り鉱山や、ビルマの宝石採掘に興味が湧いてきた。今度はそうした場所が持つ黒っぽい世界も絵・構図的に面白く思えた。近代的な産業が生まれた頃の原風景はきっとこんな風だったのかも、と自分なりに思い描いてイメージを膨らませるも、結局実際に撮りに行くところにまで至らなかった。中国経済が成長する中で押し進む不動産開発が、古い町並みを壊し次々と近代的な(味気ない)建物にかわってゆくのを報道などで知っていくほどに意欲が反比例し、興ざめしていくようになったから。こんな風に、何かぼんやりと撮るテーマが定まらず二の足を踏んだりしていた。

撮影の候補地として調べものをしていたとき、中国の炭鉱地帯として知られた場所がいくつかあり、その一つが阜新という街だった。このエリアは古い蒸気機関車が未だ現役で走っているということも調べていくうちにわかってくる。また阜新は内モンゴル自治区と近いため、荒涼とした鉄道風景があったり、記憶の片隅にこの街の名前をちょこっと置き去りにしたまま、すっかりと忘れていたんだけど、またひょんなことで思い出す。

上動画は、阜新にある火力発電所そばの線路で保線車両が走っている風景。列車のカラーリングや線路景、背景にみえる建物や発電所の煙突? の色合い、撮影時の天候などがいい具合にかみ合わさってどうにもコダクロームの色合いを思わせる動画になっている。20世紀初頭に撮られたような、レトロ未来感の強い映像をみている感覚になる。


cap-MaintenanceTrain-Fuxin-China.jpg
上動画のキャプチャー。

posted by J at 15:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 世界の鉄道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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