2016年12月13日

一気読みした4冊

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米大統領戦後、一気に円安になった影響なのか、アマゾンにある洋書ペーパーバックも1-2割ほど値段が変動し、ちょっと買うのにためらいが出てしまう。このところの為替は将来のトランプ政権を見越して動いたというわけじゃなく、おそらくFRBの利上げを見越し日米の金利差に焦点をあてたものだと思うが、大統領選の結果が相場の引き金(きっかけ)になったのだけは確か。急に上がりすぎたので、一旦調整が入ると思うが、次のトリガーまで、まだしばらく円安水準で留まりそうな気配がある。その間にたまっていた本を少しでも読んでおこうと思った。
(そしてついにピンチョン「V.」も読み終えたのだ! これはまたいずれ書こう)

「幽霊の2/3」ヘレン・マクロイ
アメリカの出版業界を背景にしたミステリー。印税やら版権やら、弱小出版社とエージェンシーが絡んで展開していく。これは面白かった。「あなたは誰?」「二人のウィリング」と同じベイジル・ウィリング博士のシリーズ。ウィリング博士はいつも(本の中で)登場するのが遅いのだ。

「日時計」クリストファー・ランドン
これは手元にあったものの長らく読まずにいた。秋の日差しと表紙カバーの写真がなんとなくしっくりきたところで、急にふと読みたくなり一気に読んだ。イギリスとフランスを舞台にした冒険小説のような感じで、後半にかけてのスピード感がとてもいい。

「キス・キス」ロアルド・ダール
ちょっと不思議なというか、不気味な後味の短篇集。短篇だから文章のキレがいいというか、そういうエッセンスがすごく生きていて、読みやすい。「チャーリーとチョコレート工場」の原作者として有名な人だった。

「スターターズ」リッサ・プライス
これはヤングアダルト(海外でのライトノベルみたいな感じ)というジャンルになるらしい。読みやすいけれどもしっかりとテーマがあるというか、時代の風刺・予見をうまく物語りに織り込んでいていいなと思った。金持ちの老人が自分の脳(意識)を、若い子供の身体にテレポートさせることで、再び青春を謳歌できるという「ボディレンタル」サービスを巡ってのディストピアもの。世界的なベストセラーになったようで、きっとその影響なんだろう、海外版と共通のイラストが表紙になっている。このダサいブックカバーは日本の読者向けじゃない感じもあって、損をしているように思う(物語はすごくいいのに)。


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稲垣足穂「ヰタ・マキニカリス」

本屋でみかけた新刊。ちょっと立ち読みし、読みたいリストに入る。はじめて知った作家だけど、けっこう古い人で、だけど文章が全然古くないというか新鮮だった。最近の日本の小説は、どのタイトルも文章が単調すぎて読む気がおこらないが、久生十蘭はじめ戦前の作家にはすごく魅力的な文章を書く人がけっこういたんだな。
その前に文庫になったスティーヴ・エリクソン「Xのアーチ」、これまず読まないとだ。
あとそう、カルヴィーノの「冬の夜ひとりの旅人が」復刊しててびっくり。


posted by J at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | - 書籍 - | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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