2016年05月04日

ちくまのミステリー

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アンナ・カヴァンに気をとられていたので、マクロイの「あなたは誰?」を買いそびれ、本屋さんの平積みだったものがだんだんと減っていき、さらに買いそびれてしまう。ぼくは中古本だとマーキングや書き込みがあっても多少平気だけど、新品で買う場合はとにかくキレイじゃないと気がすまない、というところがある。考えてみればCDやDVDだって、誰かが封を開けたり視聴したものを、抵抗なく買う人はいないだろう、そう変でもない、か。で、新宿の書店ではもうきれいなものがなくて、気がついたら池袋へと足を伸ばしていた。

ミステリーはけっこう未ジャンルだった。ページの進み具合はいわゆる純文学ものよりは早いので、少し古典的なものから読みはじめてみようかと。最近は長らく絶版だったものが新訳になって出ていたり、コーナーに賑わいあってなんか嬉しい。にしても、マクロイはほんといいな。つい最近出たばかりの「二人のウィリング」は三、四日ほどで読み終えた。ベイジル・ウィリング博士のシリーズ。プロットに凝るというよりも、読者を物語の世界へと引きこむような文章に魅力を感じる。長編以外でもSF・ファンタジータッチの短編などもあって、短篇集「歌うダイアモンド」もすごくよかった。彼女の作品に通じるのは知識の豊富さが、ストーリーに深みを与えていて、あまり女性作家っぽくないところ(というと怒られそうだが、文章が論理的なのではじめは男性作家だと思った)。

チェスタトンは前から気になっていたもので、何から読んだらいいのかわからず、よく行く古書店に置いてあったものを手にした。イギリスの作家っぽいシニカルな言い回しが好みの分かれるところかも。ディケンズの「荒涼館」は、ミステリー小説の要素が強いことで有名らしく、一度読んでみようかなと思った(これ全4巻もあって、めちゃくちゃ長い!)。でも、集中力がいるから、たぶんしばらくは読まないだろう。


 アガサ・クリスティもディケンズの愛読者で、この『荒涼館』をとりわけ好み、脚本化しようと考えたこともあったが、登場人物が多すぎて、魅力的な人物を多数カットしなくてはいけないと気づいてあきらめたという。


海外クラシック・ミステリ探訪記 - チャールズ・ディケンズ『荒涼館』
http://fuhchin.blog27.fc2.com/blog-entry-409.html
海外ミステリに詳しい S.フチガミさんのブログ(ちくま・マクロイの翻訳者)。
未邦訳のタイトルの紹介もたくさんあって、めちゃくちゃマニアック!



posted by J at 15:00| Comment(0) | TrackBack(0) | favourite | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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